野生動物の数と管理
長野県に何頭ぐらいのカモシカがいるのか?
この広い長野県で、姿をみるのも難しい野生動物の数を、いったいどのように知ることができるだろうか。カモシカや鹿などは、区画法と呼ばれる方法で頭数を推定することが多い。まず山の斜面に約一平方キロメートルの区画を設定し、斜面の上に十人ほどの調査員を均等に配置して、いっせいに下っていく。調査員は発見したカモシカや鹿の数を、トランシーバーで連絡を取り合いながら、重複しないように記録する。いくつかの区画を設定して同様の調査を行い、その地域の生息密度を算出する。あとは、アンケート調査で得た県内の生息分布と、地域ごとの生息密度をかけ合わせて、県内全域の頭数を推定する。鹿、熊、猿などの農林被害が深刻化する一方で、野生動物との共存が叫ばれるようになり、最近は野生動物の保護管理という考え方が重要視されている。そこで必要なのが、このような野生動物の数の推定値である。これを手掛かりに、何頭ぐらい捕獲すれば適正な個体数を維持できるのか、あるいは捕獲すべきでないのかなどを決めることができる。ところで、これほど被害が多くなったのは、野生動物本来の生息地である奥山まで伐採や開発されてきたことが、大きな原因のひとつである。捕獲による数の調節だけにこだわるのではなく、野生動物の生息環境を今後どのように保全するかが重要である。
猟友会の全国団体が、農作物への被害が深刻化しているニホンジカなどの有害鳥獣の生息状況を、小型無人機「ドローン」を使って調べることを環境省に提案するという。
「退職金 もらった瞬間 妻ドローン」
”第一生命保険”が実施した第29回サラリーマン川柳コンクールで、第一位に輝いた作品。