今から10年前、ポチは北杜市の道を放浪していたところを、「Jマート」の従業員さんに保護されました。保護された時のポチの状況から、繁殖業者が繁殖犬として利用後、飼育放棄したものと思われます。保護時、かなり痩せて、「おいで」と呼ぶと、飛んで来て、ひざに抱っこされ、初対面の私に自分から積極的に、ご挨拶し、その熱い視線にメロメロ。即座に引き取ることにしました。生まれてからずっとゲージに入れられたまま、人の愛情も知らずに、繁殖されっ放しで生きてきた哀れなポチ。人間の暖かい胸で眠る安らぎも、風を切って走る喜びも知らないできたポチ。あれから10年余。顔も性格も抜群に可愛い子でした。他に、先住犬が二匹いましたが、いつも友好的で控えめなポチ。引っ越し、会社創設、親の介護、三度の怪我、夫の病気など、私たちの人生の節目にいつも傍らで見守ってくれたイヌでした。
ポチとは出逢うべくして出逢うことになったのだと思います。「出逢うべくして出逢う。一瞬たりとも早すぎず。一瞬たりとも遅すぎず。あのとき。あの場所で」。悲しみに暮れている者に、『特効薬』はない・・・・。最後まで、諦めず、治療してくださったカレンタック動物病院の先生には大変お世話になりました。ポチ共々感謝いたします。合掌

ハルウララと


ポチからみなさまへ






ありがとうポチ・・・・。




ペットロス・クライシス

ペットが家出をしたり死んだり後に、飼い主が悲嘆反応をおこして、心や体の不調も訴える人が多くなった。これをペットロス・クライシスと言う

大家族制度が崩れて、核家族になり、さらに子どもが育ったのちは高齢者夫婦だけの生活になるとか、離婚や晩婚が増えて独身生活者が増加する、などの社会的変化によって、ペットに慰めを求める人が少なくない。ペットがいなくなった後で、悲しみ、喪失感を抱き、もっと早く獣医に見せれば死なずに済んだのではないかと自分を責めたりする。なぜ、私のペットに限ってこんなに短命なの、と神様を恨んだり、怒ったりする。食欲を失い、何もする気がなくなって、ぼう然と日を送る人もいる。これは、喪失の体験から受けるストレスを克服するための健全な悲嘆反応であり、一種の適応反応である。この症状は、肉親や財産などを失った時に現れる対象喪失症状の一つであるから、特別に異常な精神症状ではない。対象喪失は、引っ越し、罹災、死別、離婚などの生活重大事件によって、自分がそれまで持っていた意味のある何かが奪われる状態、またはなくなってしまう状態、心の絆を失う状態である。ペットを失った悲しみを乗り越えるのには、@存分に泣くA悲しみをこらえないBペットが亡くなった時の状況を知人などに詳しく話すC亡くなった事実を受け入れる(まだ生きているなどと思わない)D墓を作ったり、葬式をしたりして、死亡の事実を認識するE喪失したものをあきらめるF思慕の情、後悔、怒り、憎しみ、罪意識などすべての感情を排除しないであるがままに体験し尽すG似た状況の人と話し合うHペットロスに陥った人のレポートや小説を読むI軽い仕事をして気を紛らわす J閉じこもらない(外出する)K自分の精神症状が当然の反応であると考えて隠さない などの方法があるが、基本的には肉親を失った人の「喪の仕事(グリーフ・ワーク)」と呼ばれる癒しの手段と同じです。これは、喪失をあるがままに受け入れるという心の仕事であり、対象が肉親であろうと、ペットであろうと、心理的には同じ痛みなのです。


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