アトう!

アレルギーの子ども6年間で1.7倍


文部科学省が2013年度に全国の公立小中学校と高校を対象に実施した実態調査では、食物アレルギーがある児童生徒は全体の4,5%で、07年度からの6年間で1.7倍に増えた。食物アレルギーの児童生徒には、個別対応し、原因となる卵や牛乳などの食品を使わない「代替給食」を提供しなければならない。また、アレルギーの原因食品も多様化し、現体制での対応は難しくなってきている。食物アレルギーに対応するには人員や設備が必要になる。


子どもの食物アレルギーは9割が治る


乳幼児に多いアレルゲンは、卵や牛乳、小麦などですが、これらが原因となる食物アレルギーは8歳までに90%が治ると言われています。それというのも、乳幼児は消化能力が未熟なため、体内に入ってきたたんぱく質を十分に消化・分解しきれないため、アレルギーが起こるからです。成長とともに消化能力が発達してくれば自然と治るので、それまではアレルゲンを摂取しないよう食事に注意することが大切になります。





人間と動物の絆から何が生まれるか?

農場で育った子どもには、アレルギー性鼻炎や喘息、アトピー性皮膚炎などが少ないというデータがあります。理由は動物の糞に含まれるバクテリアが破壊された時に出るエンドトキシンという物質に、幼少期からさらされることによって、正常な免疫機構が作られるからです。家畜の排泄物に触れる機会の少ない現代社会の中でそれを可能にする効果的な方法が、伴侶動物(ペット)と暮らすことなのです。子どもが一歳までに家の中でペットを二匹以上飼うと、アレルギーを抑えられるという説があります。

また、動物と触れ合うことで、リラックスし、血圧やコレストロールが低下することも重要な事実として挙げられています。




体を守る免疫システム?



アレルギーが起こるのは、体内に入ってきたアレルゲンをリンパTが探知して、リンパBに抗体を出せという指令を出し、その抗体がアレルゲンと反応した結果、様々な化学物質が分泌されるためです。この司令塔の役割を担っているリンパTには、「T1]と「T2]と呼ばれる2種類があり、T1は細菌やウイルスに反応しますが、T2はそれ以外の物質に対して反応して、リンパBに指令を出します。このT1T2が正常なバランスであれば問題ないのですが、T2の割合が増加すると、本来体に害を及ぼすとは考えられない物質まで、敵と見なして過剰に働くようになります。現在、このようなT2の働きが、アレルギーを引き起こす原因だと考えられています。つまり、T2の割合の多い人が、アレルギーになりやすい人だといえるのです。


アレルギーの原因は、生活環境が清潔になりすぎたせいかもしれません



私は禁煙した結果が花粉症に悩まされています